パナマ向け技術協力プロジェクト討議議事録の署名:公共交通指向型開発(TOD)計画策定と技術移転を通じて持続可能な都市開発に貢献

#11 住み続けられるまちづくりを
SDGs
#13 気候変動に具体的な対策を
SDGs

2023.12.05

国際協力機構(JICA)は、12月4日、パナマ市にて、パナマ共和国のメトロ公社および住宅都市整備省との間で、技術協力プロジェクト「メトロ3号線沿線TOD計画策定能力強化プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions: R/D)に署名しました。

(注)TOD(Transit Oriented Development、公共交通指向型開発)とは、交通結節点を中心に土地利用と交通が統合された開発を行い、住宅地をはじめとする中~高密度で様々な用途の土地利用を整備するもの。

首都圏西部地域に位置する西パナマ県(人口約52万人)では急速な人口増加により、2040年には100万人に達すると予測されています。主要対象地域である西パナマ県アライハン市では、ファミリー層を対象とした戸建て(低層かつ低人口密度)の住宅開発がスプロール的に進む一方で、公共交通システム整備は進んでいません。

署名式の様子

署名式の様子

地域住民は通勤、行政・商業サービスを利用するためにパナマ運河を超えてパナマ市に向かうため、住宅開発による人口増加と公共交通不足が自家用車の使用を促進して深刻な交通渋滞を引き起こしており、都市交通システムの整備および土地利用の改善が求められています。

JICAは円借款「パナマ首都圏都市交通3号線整備事業」を通じて、首都圏西部地域とパナマ市中心部をつなぐメトロ3号線(モノレール方式)の整備を進め、西部地域へのアクセスの大幅な改善及び首都圏の交通機能の改善を支援しています。

本事業は、メトロ3号線の2つの駅を対象にした公共交通指向型開発(TOD)計画策定や計画の法的位置づけの明確化、調整メカニズムの形成にかかる技術移転を通じて、TOD事業の実施能力および体制強化を図り、TOD事業実施促進に寄与するものです。

これらの協力を通じて、SDGsゴール11(住み続けられるまちづくりを)及びゴール13(気候変動に具体的な対策を)に貢献します。 

案件の詳細は以下のとおりです。

案件基礎情報

国名 パナマ共和国
案件名 メトロ3号線沿線TOD計画策定能力強化プロジェクト
実施予定期間 48ヵ月
実施機関 パナマメトロ公社、住宅都市整備省 
対象地域 アライハン市
具体的事業内容(予定) - 2つのモデル駅(Nuevo Chorillo駅、Vista Alegre駅)のTOD計画策定を通じた計画策定能力および関係機関との調整能力強化
- TOD計画の法的位置づけおよび承認プロセスの明確化
- TOD事業の実施促進を目的とした関係機関の調整メカニズムの形成

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